「さま」と「様」の違いとは?ひらがなの理由とビジネスでの正しい使い方

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新聞やニュースを読んでいて、ふと気になったことがあります。

皇族の方の名前のあとに書かれている「さま」が、なぜひらがななんだろう?漢字の「様」じゃダメなの?と。考え出すと、見れば見るほどとても気になります。

この記事では皇室報道での「さま」の経緯と理由から、ビジネスメールや手紙での「様」の使い方まで、まとめてお伝えします!

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ひらがなの「さま」は皇室の正式な呼び方ではない

まず、皇族の方の正式な呼び方を確認しておきます。

皇室典範第23条によると、皇族の正式な敬称は「陛下」と「殿下」です。

  • 天皇・皇后・太皇太后・皇太后 → 陛下(例:天皇陛下、皇后陛下)
  • それ以外の皇族 → 殿下(例:秋篠宮殿下)

テレビや新聞でよく見かける「さま」は、実は法律上の正式な敬称ではありません。

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皇室が「さま」になった経緯と理由

では、なぜ正式名称ではない「さま」が使われるようになったのでしょうか?

これにはマスコミ、特にNHKの取り組みが深く関係しています。

昭和22年(1947年)、宮内庁と報道機関の間で「普通の言葉の範囲内で最上級の敬語を使う」という基本的な了解が成立。その流れを受けて、NHKは昭和29年(1954年)に宮内庁など関係機関と協議し「皇室関係放送用語集」をまとめ、そこで皇族の敬称をひらがなの「さま」とすることを定めました。

ひらがなにした理由は明確には記録されていませんが、戦後の時代背景として「戦前の過剰な敬語から脱却し、国民に開かれた皇室を目指す」という意向が背景にあったと考えられています。

その後、各報道機関もNHKの基準に倣う形でひらがなの「さま」を採用。現在では皇族の方の報道には「さま」を使うのが定着しています。

私がこの違いを意識したことがなかったのも当然で、NHKがひらがな「さま」を定めたのは昭和29年のこと。今の40代以上は生まれた頃からずっと「さま」表記で育ってきているんですよね。

「さま」と「様」の違い 記者ハンドブックでの使い分け

報道の世界では「さま」と「様」の使い分けがきちんと決められています。その基準が書かれているのが、共同通信社が発行する「記者ハンドブック」です。

記者ハンドブックにはこう書かれています。

  • 「様」を使うのは:観音様・王様・神様・殿様・仏様など
  • 「さま」を使うのは:皇太子さま・お客さま・奥さま・皆さまなど
  • 一般の人には:氏・さん・君・ちゃん などを使う

漢字の「様」を使うのは神様や仏様の類で、人への敬称には基本的に「さん」などを使う、というのはちょっと意外でした(笑)

「お客さま」や「皆さま」もひらがなの「さま」というのも、言われてみると確かにそうですね。

記者ハンドブックは一般にも販売されていて、言葉の使い方・書き方・間違いやすい表現など、私たちの日常生活にも役立つ内容が満載です。

ちなみに、ひらがなの「さま」は皇族だけに使う特別な表現というわけではなく、「お客さま」「皆さま」のように一般でも広く使われます。

ただ、報道でひらがな「さま」をつける対象が皇族の方に限られているため、「ひらがな『さま』=皇族」というイメージがあったんですね。

ビジネス文書・メールでの「様」の使い方

ここまでは皇室や報道の世界の話でしたが、実際の手紙やメールではどうでしょうか?

ビジネス文書の宛名には、現在も漢字の「様」が主流です。

  • 公式文書・封筒・ハガキの宛名 → 漢字の「様」
  • ビジネスメールの宛名 → 漢字の「様」が一般的
  • 柔らかさや親しみを出したい場面 → ひらがなの「さま」も増えてきている

もともと「様」という漢字には「様子・ありさま」という意味があり、人への敬称としての意味はありません。人に対する「さま」はひらがなが本来の形で、それに漢字の「様」が当てられて広まったものです。

だから本来の意味では「さま」の方が正しいとも言えますが、ビジネスの場では「さま」だと「漢字じゃないの?」と違和感を持たれることもあります。

どちらが正解というわけではありませんが、公的な文書や初めての相手には漢字の「様」、顧客向けの丁寧な文章やメールには「さま」、と使い分けるのが現在のスタンダードです。

最近はビジネスマナーの研修やマナー本でも「さま」を推奨する声が増えています。時代とともに少しずつ変わってきているんですよね。

まとめ

  • 皇族の正式な敬称は「陛下」「殿下」(皇室典範第23条)
  • ひらがなの「さま」はNHKが昭和29年に宮内庁と協議して定めたもの
  • 記者ハンドブックでは「様」は神様・仏様の類、人への敬称は「さん」や「さま」
  • ビジネスでは漢字の「様」が主流。「さま」も徐々に増加中

ニュースや新聞でなんとなく見ていた「さま」の表記、ちゃんと理由があったんですね。知ってしまうと、これから「様」を使うたびにちょっと思い出しそうです(笑)

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