妊娠の可能性がある時、お腹が痛いとなんだか不安。まだ生理予定日前の段階で、お腹が痛い時、どんなことが考えられるのでしょうか?
最終月経開始日が妊娠週数の数え始めですので(妊娠0週0日)実際に妊娠1ヶ月は受精から着床までが終わる妊娠3週頃が妊娠の成立日です。
妊娠による体の変化を感じる時期は、妊娠2ヶ月を過ぎた頃が一般的ですが、妊娠超初期に体の変化を敏感に感じとる妊婦さんもいます。その中で「お腹が痛い」はいろんな可能性があります。どのような可能性があるのか、一つ一つみていきましょう。
妊娠超初期の「お腹が痛い」はどんな可能性がある?
一言でお腹が痛いと言っても、原因は様々。妊娠が成立する頃のお腹の痛みの原因は?
排卵痛
妊娠の場合の受精から着床までの時期は、排卵の時期と同じ頃です。いつもの生理の時期を見直して、排卵期に当たるようなら排卵痛の可能性があります。この場合、排卵時の前後3日くらいに痛いと感じます。ホルモンの影響で排卵後は卵巣が腫れた状態になっているのでお腹の張りを感じたり、卵子が卵巣の壁を越える時に痛みを感じたりします。
もし妊娠を希望する場合、排卵日を認識することは妊活の基本です。基礎体温をつけるなどして、体のリズムを知りましょう!
※排卵期は生理周期が28日の場合は、生理初日から数えて14日目あたりです
生理痛
お腹の痛みが生理痛であることも考えられます。生理が始まってから生理痛を感じる人もいますが、生理の1週間前から痛みを感じ始める人もいます。
基礎体温をつけていれば、高温期が続くので、生理が来る頃にもしかして妊娠?と感じ始めることになり、そのお腹の痛みは生理痛でないことがわかります。
便秘
黄体ホルモンの影響で、腸の動きが悪くなってしまいます。その結果、便秘になる可能性が高くなります。便秘によるお腹の痛みを感じる場合があります。
下痢
妊娠すると女性ホルモンが増加します。女性ホルモンはいろんな体の変化をもたらしますが、ホルモンバランスの影響で、下痢になる場合も。下痢によるお腹の痛みである可能性もあります。
子宮の変化
妊娠すると、ホルモンは子宮の平滑筋を緩ませ、これから赤ちゃんの成長と共に大きくなる準備を始めます。変化が起こるときに血流が増え痛みを感じたり、シクシク・チクチクいたんだりすることがあります。
流産の可能性
下腹部の痛みは流産の可能性もあります。受精卵が着床する時期(妊娠3週頃)の早い段階で流産となってしまう「化学的流産」は自覚症状がない場合もありますが、妊娠4週頃〜11週頃に流産してしまう「早期流産」は下腹部痛や出血を伴うことが多くあります。
下腹部痛、強く張る感じ、出血を伴う場合は医師に相談を。
切迫早期流産
下腹部痛やお腹の張りがあり、流産と同じような症状が早期(妊娠12週未満)にある状態のこと。流産の危険性があるということです。ただし経過が順調である場合でも、受精卵が子宮内膜に入り込み、胎盤を作ろうとするときに子宮内膜の血管から出血することもあります。
症状により、安静にしたり入院して症状の改善を待ちます。
絨毛膜下血腫(じゅうもうまくかけっしゅ)
切迫早産の症状の一つ。絨毛膜という子宮を包んでいる膜の外側に血がたまっている状態です。自覚症状がない場合もありますが、お腹の張り・痛みを感じる場合があります。
受診し、どう対応していくのかを相談しましょう。出血が多かったり、痛みが強い場合・出血がある場合は安静の指示が出される場合もあります。妊娠の経過が順調であれば様子をみながら過ごし、胎盤が安定する頃に症状がおさまる場合が多いです。
子宮外妊娠
受精卵が子宮の中以外で着床してしまうことを子宮外妊娠(異所性妊娠)といいます。妊娠と同じように反応も陽性、つわりも出ます。ですが、エコーなどで子宮内に赤ちゃんが確認できません。
子宮外妊娠の95%以上が卵管での妊娠となり、卵管で出血した血がお腹に溜まることで下腹部痛を感じます。放置してしまうと卵管が破裂し母体の命に関わります。
妊娠かな?と感じた場合は手軽な妊娠検査薬を使って陽性と判断すると思いますが、きちんと産婦人科を受診し、子宮外妊娠ではないかを確認することが大切です。
妊娠超初期の他の症状
お腹が痛いだけでは、排卵痛や生理痛のことも考えられるので、妊娠してるかいまいちわかりにくい。妊娠だったら下記のような症状がともなうかもしれません。もしかして妊娠?と感じる場合は次のようなことが同時に起こっていないかをチェックしてみてください!
- 眠い
- 風邪っぽい
- 食べ物の好みが変化した
- いつも気にならない匂いが気になる
- 吐き気
- クラクラする
- 頭痛
- 喉が乾く
- 足の付け根に違和感がある
- おしっこが近い
- 胸が大きくなった気がする
- 乳輪やシミが黒くなった気がする
妊娠超初期のお腹が痛いこと以外の症状は人それぞれでとても微弱な場合もありますが、感じとる人も少なくありません。
私はこのようなサインを見逃して、自分は妊娠してないと思い込み、薬を飲んだりしてしまい、不安な妊娠生活を送ることになってしまった経験があります(泣)。
詳しくはこちらの記事で
妊娠の場合には生活する上で気をつけたいことがたくさんあります。妊娠の可能性があるなら検査薬が使えるようになるころ、早めに確認しましょうね!
編集後記
毎月生理もあるので、お腹が痛いと感じる機会が女性は多いと思います。毎月の生理周期を把握し、排卵や生理開始予定日を知っておくと、お腹の痛みの原因を探るヒントになります。
自分のリズムを知る意識を常に持っておきましょうね!